成田眞

  名古屋市出身。愛知教育大学教育学部を経て、東京藝術大学音楽学部声楽科を首席で卒業。同大学院修士課程オペラ科修了。声楽を中川牧三、水谷俊二、林剛一、畑中良輔、小野光子、平野忠彦、アントン・グァダーニョ、カルロ・メリチャーニ(イタリア・ミラノ留学中)の各氏に師事。
  その歌唱は学生時代から注目され、1991年、93年には、東京藝術大学主催「メサイア」「第九」のバス・ソロに選ばれた。
  コンサートにおいては、バッハ「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」、ハイドン「四季」「天地創造」ヴェルディ・モーツァルト・フォーレ・デュルフレ「レクイエム」、ブラームス「ドイツ・レクイエム」モーツァルト「戴冠ミサ」「ハ短調ミサ」、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」、ブルックナー「テ・デウム」、ロッシーニ「スタバト・マーテル」マーラー「千人の交響曲」等々、これまでに、内外の著名な指揮者や交響楽団との共演の数は枚挙に暇がない。   
    オペラにおいては、1995年横浜シティ・オペラ公演『ドン・ジョヴァンニ』レポレッロ役で本格的デビュー。二期会本公演では「椿姫」「カルメン」に出演した。
    グスタフ・クーン指揮《サントリーホール・オペラ・シリーズ》『ボエーム』、大野和士指揮/東京フィル《オペラ・コンチェルタンテ・シリーズ》『ピーター・グライ ムズ』『無口な女』 『王女様の誕生日』『オテロ』、ロジェストヴェンスキー指揮/読響『イオランタ』他、《小澤征爾音楽塾公演》『ドン・ジョヴァンニ』、小澤征爾指揮《東京のオペラの森》『エレクトラ』『オテロ』《ヘネシー・オペラ・シリーズ》『魔笛』、また、《サイトウ・キネン・フェスティバル松本》では定期的に出演した。
    新国立劇場では『魔笛』弁者、僧侶、武士、『カルメン』ダンカイロ役で出演。またオペラ夏の祭典2019『トゥーランドット 』官吏役で出演。
    1996年、97年には、シドニー・オペラ・ハウスに招かれ、「第九」のソリストを務める。また、2005年には、ウイーン楽友協会ホールにおいてのヴェルディ「レクイエム」、2012年には、カーネギーホールにおいてモーツァルト「レクイエム」に出演。海外においても好評を博し、存在感ある確かな演奏に定評のある実力派バス・バリトンとして活躍している。